御嶽山2021

  御嶽山は日本の山の標高順では14位の山ですが、火山としては富士山に次いで2番目に標高が高い山です。剣ヶ峰(3,067 m)を主峰にして、摩利支天山(2,959.2 m)、継子岳(2,858.9 m)、継母岳(2,867 m) などの外輪山があります。南北約3.5 kmの山頂部のある台形の山容です。北端の継子岳は比較的新しい成層火山で、北側山麓から見ると、他の峰が隠れて見えないためきれいな円錐形をしていて、「日和田富士」とも呼ばれています。
 先回は、2014年7月21日に王滝口登山道で御嶽山登山を行いましたが、その2ヶ月後、2014年9月27日に7年ぶりに噴火しました。山頂付近にいた登山客が巻き込まれ、1991年雲仙普賢岳の火砕流による犠牲者数を上回る事態となりました。その後、噴火も沈静化し、黒沢口登山道の規制が緩和されたため、八合目まで登ることにしました。


<霊峰ライン>

今回は霊峰ラインを通って御岳ロープウェイの乗り場に行きました。運転のしにくい道路ですが、御嶽山が信仰の山であるということを感じさせる道でした。時折、石碑や石像、鳥居の立ち並ぶ場所が現れ厳かな雰囲気のある道でした。
黒沢口霊峰ライン二合目から見た御嶽山です。 
古代から大噴火を繰り返し、現在の岩肌は厳格で荒々しい姿ですが、もとは富士山のような台形の山で標高約4000m以上あったと推測されています。左から剣ヶ峰、摩利支天、継子岳が見えました。 
   
 
御嶽教は、「死後霊魂は御嶽の懐に深く抱きとめられる」という教えから先祖の魂を供養し、自らの魂も御嶽山に宿るようにと、自分が生きているうちに霊神碑を建てました。各講社(組)ごとに建てた場所、「霊神場」(れいじんば)で祈祷します。
御嶽山は、古くから霊峰としても有名で山岳信仰が盛んな山です。一般登山者はもちろん、白装束の方達も全国から多く巡礼登拝に訪れます。 
    
 
無数の石が建ち並び、その隙間から御嶽山が神々しく見え、いよいよ霊山という雰囲気が感じられました。何万基ものもの石碑「霊神碑」(れいじんひ)があるようです。
<御岳ロープウェイ>
御岳ロープウェイで七合目近くまで行きました。御岳ロープウェイはゴンドラリフトと呼ばれ、約80台のカプセル型のゴンドラが連続して循環しています。標高1,570mの鹿の瀬駅から御嶽山七合目2,150mの飯森高原駅まで全長2,330m、標高差580mを片道約15分で往復運行しています。 
 山麓の鹿の瀬駅のお花畑には色とりどりの花が咲いていました。お花畑のバックに御嶽山を望めました。 
御嶽山の頂上部を眺めながらロープウェイでの空中散歩ができました。 
 
幻の大滝です。 
 
中央アルプスや遠くには八ヶ岳連峰も展望できました。 
   
 
標高2,150mの山頂駅飯森高原駅からは、中央アルプス・北アルプス・乗鞍岳などの大パノラマが広がります。アルプスデッキから雲の上にいるような大迫力の景観を楽しむことができました。

<黒沢口登山道>
 
 
黒沢口登山道で八合目まで登りました。   
   
 
御岳ロープウェイ山頂駅から歩いて10分ほどで七合目の行場山荘に着きました。七合目までは、散策コースです。しかし、七合目からの道は険しく、八合目までやっとの思いで着きました。 
   
あと少しで八合目です。  八合目女人堂に着きました。 
    
 
2004年に訪れたときは天気に恵まれず、ガスがかかり、山頂付近も周りの山々も何も見えませんでした。しかし、今回は、すばらしい天気で、展望を楽しむことができました。 
 
  覚明堂が見えました。 
    
石室山荘が見えました。2014年の噴火のためか八合目から頂上まで、荒々しい姿でした。
 
御嶽講の登拝者を祀った霊神碑が林立するここが俗界と聖域の境です。 
左から乗鞍岳、その右に槍ヶ岳、穂高連峰が見えました。 


<道の駅木曽福島>
御嶽山に行く途中、道の駅木曽福島で休憩しました。道の駅木曽福島は、木曽路の国道19号沿では唯一木曽御嶽山を望める場所です。ウッドデッキから御嶽山と木曽川を眺めることができました。
 
御嶽山が顔を出していました。   上に御嶽山、下に木曽川が見えました。
 
木曽川と緑の山の眺めが美しい場所でした。  御嶽教御嶽山木曽本宮が見えました。  
(2021,9,10撮影)
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