白馬八方尾根2025

 北アルプス白馬連峰の唐松岳(2,696m) 付近の稜線から延びる八方尾根は、ゴンドラとリフトを乗り継ぐ八方アルペンラインの終点、八方池山荘から八方池までが定番のトレッキングコースとして親しまれています。このコースは白馬三山や五竜岳といった北アルプスの山々が間近に迫る眺めの素晴らしいコースで、天気が良い日は、八方尾根自然研究路の目的地、標高2,060m の八方池の水面に白馬連峰の山々が映りとても神秘的な光景に出会えます。 
八方尾根のトレッキングは3回目です。1回目は2016年の唐松岳登山の際に通りました。2回目は2021年に八方池まで往復しました。何度行っても素晴らしい所です。 

<白馬村から見た白馬三山>

宿泊したホテルの横から白馬三山の絶景を見ることができました。
白馬三山は右から順番に白馬岳(しろうまだけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)の3つの山を表す総称です。白馬岳は日本百名山にも選ばれており、この辺りの山を総称して「白馬連峰」と呼ばれることもあります。
左に五竜岳、右に八方尾根と八方アルペンラインが見えます。 

【八方尾根トレッキング】

白馬連峰・唐松岳から四方八方に尾根が延びていることから「八方尾根」という名前がつきました。八方池山荘から八方池までは、「八方尾根自然研究路」と呼ばれるトレッキングコースが整備されており、白馬三山や五竜岳、鹿島槍ヶ岳の北アルプスを間近に望む絶景の山歩きを満喫できます。

<黒菱第3リフト>

八方尾根トレッキングの出発地点である八方池山荘まで、リフトを乗り継いで行くことができます。2021年は八方アルペンライン(ゴンドラ+アルペンクワッドリフト+グラートクワッドリフト)で行きましたが、今回は黒菱ライン(黒菱第3リフト+グラートクワッド)で行きました。  
 
白馬村から黒菱スカイラインで標高1500mにある黒菱駐車場に車で行き、黒菱第3リフトに乗りました。リフトからは白馬の絶景を楽しむことができます。リフトの下には色とりどりの高山植物が咲いていました。 
 

<鎌池湿原>
鎌池湿原は八方尾根の標高1,680m付近、黒菱平平坦地にある、東西約150m、南北約300mの楕円形の湿原で、様々な貴重な高山植物や生物が生息しています。 
<グラートクワッドリフト>
標高1,680mの黒菱平から標高1,820mの八方池山荘 (第1ケルン)まで4人乗りのリフトのグラートクワッドリフトで約5分です。
 
 
黒菱平  グラートクワッドリフト 

<八方尾根自然研究路(八方池山荘~八方池)>
標高1,820mの八方池山荘からトレッキングがスタートし、標高2,060mの八方池まで歩きました。尾根づたいなので、晴れていれば眺望はよく、このコースは「八方尾根自然研究路」と名づけられています。八方池まで往復で約3時間のルートです。
八方池山荘からトレッキングをスタートする八方尾根自然研究路は、「整備された木道コース」と岩がゴロゴロした急傾斜の「登山道コース」があります。今回は歩きやすい木道コースを歩いて登りました。 
 
ニッコウキスゲ 
 
八方尾根では固有種も含め約340種以上の高山植物が自生していて、色とりどりの花を見ることができます。
   
ハクサンチドリ オオバギボウシ  ミヤマママコナ 
所々に雪が残っていました。この日は酷暑で1500mを超えた山を歩いていても暑かったのですが、雪渓の横は少しだけひんやりしました。 
「ケルン」を目印に登りました。「ケルン」とは、登山で霧が出た時に道に迷わないように石を積んで作った道標のことを言います。 
不帰ノ嶮(かえらずのけん)が見えました。不帰ノ嶮は、別名「不帰キレット」とも呼ばれ、急峻な岩場地帯であることから「日本3大キレット」の一つとなっています。 
晴れていれば白馬三山や五竜岳、鹿島槍ヶ岳の北アルプスを間近に望む絶景の山歩きを満喫できます。この日は天気はよかったのですが、気温が上がり、山には雲がかかってしまいました。雲の合間から時折白馬三山などの山が現れ、感動的でした。 
第2ケルン(息ケルン)標高2,005m 
第2ケルンは「息ケルン」とも呼ばれ、昭和12年に猛吹雪の為に八方尾根で遭難した西阪息を慰霊し尾根の指導標とすべく父親らが昭和13年に建立したケルンです。  
八方ケルン 標高2,040m 
八方ケルンは、昭和55年に吹雪で道に迷い遭難し凍死した神奈川県の逗子開成高校の生徒5人と引率教諭1人を慰霊する目的で逗子開成高校が昭和59年に建立したケルンです。八方尾根に6つあるケルンで最も新しいものです。 


<八方池>

「白馬八方池」は、唐松岳に向かう尾根沿いにあり、雪に押し出された土砂が堆積し雪解け水や雨水が溜まってできた最大水深4.4m、周囲長180mの自然が創り出した天然池です。 
 
 不帰ノ嶮
 
第3ケルンから見た八方池  第3(八方池)ケルン標高2,035m 
第3ケルン標高2,080mへ寄ってから、八方池へ降りて一周しました。第3ケルンからは八方池の全貌が見えます。晴れていれば白馬三山と、天狗ノ頭、不帰ノ嶮などの素晴らしい絶景が、八方池の鏡のような水面に映り込みます。今回は時折 不帰ノ嶮を見ることができました。
 八方池は、雪に押し出された土砂が堆積した場所に、雪解け水や雨水が溜まってできた天然の池です。
八方池は、標高2,060mに位置する神秘的な池です。風のない晴れた日に見られる、白馬三山を鏡のように映す絶景が有名です。この日は白馬三山は見れませんでしたが、池の周りの景色がエメラルドグリーンの池に映り、とてもきれいでした。  
 八方尾根は蛇紋岩という特殊な地質により、本来標高2,500m以上の高山でしか見られない希少な花々や、低木林を見ることができます。通常は現れないはずの低い標高に高山植物が生育し、高い標高に低山に植生する植物が生育している逆転現象が八方尾根の特徴です。八方尾根には347種もの高山植物が自生しており、その中には「ハッポウ」と名がつく固有種もあります。
花期 7〜8月
 
雪渓歩きを楽しむことができる所が一ヶ所ありました。滑らないように気をつけて歩きました。 
   
タカネナデシコ  クルマユリ  シモツケソウ 

<宿泊したホテル>
宿泊した「ホテル白馬」は花をとてもきれいに植えています。このホテルには3回目の宿泊になりますが、いつ行ってもきれいに花を植えていて気持ちのいいホテルです。 
 
ホテルの部屋から見た景色  レストランから見た景色 
(2025.7.29撮影)

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