カッパドキア3

カッパドキアの近隣には、エルジエス、ハサン、ギュルルといったかつての活火山があります。数百万年前に繰り返されたこれらの火山活動の噴出物(溶岩が固まった火成岩、火山灰が押し固まった凝灰岩など)が堆積して地層を形成し、それが長い年月をかけて浸食されて奇岩群ができました。火山活動によってできた地層は柔らかく掘りやすいため、こうした奇岩を掘って住居や教会として利用されました。

<ギョレメ野外博物館>

カッパドキアでは4世紀ごろから多くのキリスト教徒が住むようになりましたが、9世紀ごろから強まったイスラム教徒の圧迫から逃れるため、岩を削った洞窟に教会や修道院を造ったといわれています。その中心となった場所がギョレメです。一帯には350~500もの教会があったといわれていて、現在は約30の教会が野外博物館として公開されています。
 火山の大噴火で積もった溶岩や火山灰が長い年月をかけて浸食され、硬い部分が残り、奇岩群が形成されました。
 
 
修道女のための修道院が岩山を利用して造られていました。中には食堂や礼拝堂などがありました。  
 
 
ギョレメの谷の岩場を利用して修道院や教会、食堂、居住地が並んでいました。 
 
 
約30の岩窟教会や修道院が配置され、見学できる洞窟もありました。 
 
 
鳩の巣や貯蔵庫、食堂など生活の跡を見ることができます。 
 
 
教会の中には信徒が描いた色彩豊かなフレスコ画が残っているところがあります。 
 
 
修道士(男)の修道院です。かなり高い所まで入口や窓がありました。 
 
 
教会の内部のフレスコ画を見学できます。キリストの生涯などが描かれています。 
 
 

<ウチヒサル>
ウチヒサルは、巨大な岩山をくり抜いたウチヒサル城塞を中心に広がる村で、トルコ語で「尖った砦」という意味を持ちます。このウチヒサル城は、古代ローマ時代後期、ギリシャ人のキリスト教徒がローマ帝国の迫害から逃れるため、この地に隠れ住んだことに始まります。その後も数々の争いのなかで、この巨大な岩山は城塞の役割を果たしてきました。
 
 
斜面沿いに高級ホテルがあります。   
 
 
 一枚岩を用いて造られたウチサヒル城です。ウチヒサル城には、岩を穿って造られた部屋や教会、それらをつなぐトンネルや階段などが入り組んでいて、内部はまるで魅惑的な地下迷路のようになっています。  
 
 
(2019.9.23撮影)
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