クレムリン

  ロシア語でクレムリは「城塞」を意味する言葉です。ロシア各地に存在する中で、最も壮大かつ有名なのがモスクワのクレムリンで、街はここから放射状に発展しました。1156年に木造の砦として誕生し、15世紀後半にはイワン大帝によってほぼ現在の威容に整えられました。ロシア正教の総本山として多くの聖堂が築かれる一方で、帝政ロシアからソ連時代、現在に至るまで政治の中心地であり続けています。 

【トロイツカヤ塔】

クレムリンは総延長約2.25kmの城壁に囲まれ、20の城門を備えた強固なつくりになっています。トロイツカヤ塔、ホロヴィツカヤ塔、ヴォドヴズヴォドナヤ塔、スパスカヤ塔、ニコリスカヤ塔の先端には「赤い星」が輝いています。トロイツカヤ塔はボロヴィツカヤ塔と共に観光客用の入口になっています。 
 
 
   
  トロイツカヤ塔からクレムリンに入りました。
   
元老院(ロシア連邦大統領府)    
   
兵器庫     
     
    ボロヴィツカヤ塔 

【大砲の皇帝】

 大砲の皇帝は、1586年にスパスカヤ塔の門を守るために作られましたが、今まで1度も砲弾を発射したことはありません。口径890mm、重量40トンあります。
   

【ウスベンスキー大聖堂】

 ウスベンスキー大聖堂は、クレムリンの中央に位置する、ロシアでも最も重要な聖堂です。14世紀にイワン1世が建てたウスペンスキー聖堂では、ロシア帝国の国教大聖堂として古くからさまざまな儀式が執り行われてきました。
   
 

【ブラゴヴェシチェンスキー聖堂】

 1489年に建てられた、皇帝や皇后の私的な礼拝所です。丸屋根は9つあります。
   
 

【大聖堂広場】

   
   
リザパラジェーニャ教会  アルハンゲリスキー大聖堂   
【イワン大帝の鐘楼】
 イワン大帝の鐘楼は、高さは86メートルあり、かつては、モスクワで一番高かった建物です。鐘楼は見張りの塔の役割を兼ねていました。
 
 
【武器庫とダイヤモンド庫 】
 「武器庫」は、かつて武器を作ったり保管したりしていた場所です。しかし、モスクワからサンクトペテルブルグに遷都が決まった際に武器はすべて持っていってしまったため、宝物殿として使われるようになりました。宮廷衣装や超豪華なロマノフの馬車など、13~18世紀の金銀財宝を見ることができます。
「ダイヤモンド庫」には、女帝エカテリーナ2世に愛人のひとりが贈った世界一大きなダイアモンド“オルロフ”が収蔵されている他、ロマノフ王朝が集めた宝石類が数多く集まっています。  
   
武器庫とダイヤモンド庫   大クレムリン宮殿 
【鐘の皇帝】
鐘の皇帝は、高さ6メートル、直径6,6メートル、重さ200トン以上あります。本来鐘楼に吊るされ、時を刻んでその音色をモスクワに響かせるはずでしたが、鋳造後まもなく、火災に巻き込まれた際にかけられた消化活動の水で亀裂が生じ、一部が割れかけてしまいました。
   



   
クレムリンの横を流れるモスクワ川を見ることができます。   
   
花壇や緑地を散歩することができます。  
     
トロイツカヤ塔から出ました。   クタフィヤ塔   
(2017.8.27撮影)