ネーピア

  ニュージーランド東海岸に位置する街ネーピアは世界有数のアールデコ様式の街並みで知られ、美しく修復された建物が数多く建ち並んでいます。1931年の大地震によって多くの建物が崩壊したたため、建物の再建に当時ヨーロッパで人気があったアールデコ様式を採用しました。その後ファッショナブルな街として生まれ変わり現在はアールデコの建物が残る街としては世界でも有数と言われるほどになりました。古さを全く感じさせないデザインが印象的です。  

<マリーンパレード>

港からシャトルバスでまずマリーンパレードに行きました。ビーチ沿いに設けられた遊歩道は整備されていてウォーキングやサイクリングに最適です。海と花壇の美しい公園を見ながら歩きました。
海岸線の沿って美しい公園や噴水がありました。 
パニア像 
マオリの首飾りを付けた美しい少女パニアの像がありました。この像には悲しい恋の伝説があります。海の民の娘パニアはマオリ族の青年カリトキと恋に落ち、陸で暮らすことにしましたが、夫が長く戦争に出ている間に、パニアは一度海に戻りました。しかしもう一度陸に上がろうとしたところ海の王の怒りを買ってしまい、岩棚に姿を変えられて二度と愛する人のもとに帰れなくなってしまったというお話です。 
花時計 

<ダウンタウン>
世界的でも有数のアールデコ建築の街並みが残って、街を歩けばまるでタイムスリップしたかのような感覚を味わうこともできます。街の中心地でもあるエマーソンストリートでは、こうした建築を至る所で目にすることができます。古い建築の街並みに現代風のショップが軒を連ね、古今が見事に融合しています。 
 
1931年に発生した大地震は3分間以上も揺らし続けました。これにより中心街は壊滅し、260人近い犠牲者が出る惨事となりました。直後からすぐに再建が進み、この間に新築された建物は、アールデコ様式やスペイン風スパニッシュ・ミッション様式、そして直線的な幾何学模様のストリップ・クラシカル様式といった当時の流行のスタイルを反映しています。  
 
ワイアプ大聖堂 
ワイアプ大聖堂は1931年のネピア地震後アールデコスタイルで建設された白亜の美しい建物です。 
 
 
ホーク ベイ博物館   
ホーク ベイ博物館には、マオリの宝物、現代作品、ネーピア地震の歴史的遺物など、多様な芸術コレクションが収蔵されています。マオリの文化と歴史を理解するのに役立ちます。

<ネーピア港>
 
クルーズ船に戻ると、クラシックカーが集結していました。毎年2月上旬には「ネーピアアールデコフェスティバル」が開催され、人々は古風でおしゃれな衣装に身を包み、街中には多くのクラシックカーが集結するそうです。
 
港に積まれた木材 
 
クルーズ船から見た港の風景  上空から見た港(船内の資料より) 
日本でおなじみの「ネピア」ティッシュは、ここニュージーランド北島の街ネーピアが由来です。かつてパルプ業の工場があったこの街は、あのティッシュの名前の由来になったとも言われています。木材はニュージーランドの輸出品目の第3位です。ネーピア港はニュージーランドの輸送の玄関口であり、港には木材が山積みされ、多くのコンテナが集結していました。 

(2025.2.2撮影)
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