フィヨルドランド

  フィヨルドランド国立公園は、ニュージーランド南島南西部にある総面積1万2500k㎡の最大の国立公園です。フィヨルドは氷河に侵食されたU字型の深い谷に海水が浸入してできた地形です。南島の南西部を縁取るフィヨルドは全部で14ありますが、いずれも10万年という時をかけて発達したもので、現在の形状になったのは1万年前の氷河期末期の頃です。 
 14のフィヨルドの中で今回はミルフォード・サウンド、ダスキー・サウンド、ダウトフル・サウンドの3つのフィヨルドをクルーズ船で巡りました。 
 
ダスキー・サウンドとダウトフル・サウンドは赤の矢印のルートでフィヨルドをクルーズ船で通り抜けました。ミルフォード・サウンドは赤の矢印の所を進み、折り返して海に戻りました。 

<ミルフォード・サウンド>

ミルフォード・サウンドは、フィヨルドランドで最も人気があるスポットです。氷河が刻んで作り出した垂直に切り立つ山々が1000m以上に渡り海に落ち込んでゆく壮大な姿はニュージーランドを代表する造形美です。特に1683mの高さを誇るマイター・ピークの勇姿は迫力満点です。 
タスマン海からフィヨルドの中にクルーズ船は入っていきました。クルーズ船からみるフィヨルドの風景は迫力満点です。 
ミルフォード・サウンドの名称は、この入り江を最初に発見した探検家ジョン・グロノの出身地であるウェールズのミルフォード・ヘイヴンにちなんでつけられました。サウンドとは英語で入り江を意味し、川の水の氾濫によってできた地形を指します。フィヨルドは、氷河が重みにより移動することで削られた岩山に、氷河の溶け水や海水が入り込んで形成される地形のことです。発見当時の人々の地理の知識や、言葉の知識がなかったためにフィヨルドではなくサウンドと名付られていました。 
ミルフォード・サウンドから見える最も高い山は2,300メートルのペンブローク山で、1年中山頂に氷河が見られ、観光スポットとして人気があります。そして、この山頂の氷河の雪解け水は、ミルフォード・サウンド内で見られるボーウェン滝やスターリング滝となり、雄大な景色の一部として人々を魅了しています。 
タスマン海から15キロメートル内陸に伸びるミルフォード・サウンドは、1,200メートルを超える断崖絶壁の岩壁に囲まれています。狭いフィヨルドの中を巨大なクルーズ船が入っていき、Uターンして海に戻りました。

<ダスキー・サウンド>
ダスキー・サウンドは、フィヨルドランドの中で、最も複雑なフィヨルドの 1 つです。また、この海岸で最大級のフィヨルドの1つでもあり、長さが40キロメートルで最も広い地点で幅が8キロメートルあります。 
3つのフィヨルドの中で、一番南にありなおかつ最大級のフィヨルドです。船でしか行くことの出来ない秘境の地で、訪れることが出来るのはクルーズならではです。 
巨大なクルーズ船が狭いフィヨルドの中に入っていきました。デッキから多くの人が絶景を見つめていました。 
他のフィヨルドと同様に、このフィヨルドには切り立った垂直な壁があり、山々が水面から劇的にそびえ立っています。
フィヨルドには多くの島があり、特にレゾリューション島が有名です。実際には 350 以上の島があります。   

<ダウトフル・サウンド>
ダウトフル・サウンドは海岸線の長さ160kmに及ぶ公園内で2番目の大きさを誇るフィヨルドで、絵画のような絶景をクルーズで楽しむのにもってこいのスポットです。 
10万年もの歳月を費やし氷河によって削り取られたU字型の深い谷に海水が入り込んだ景色と海からそそり立つ急峻の山々の絶景に見とれました。
キャプテン・クックがダウトフル・サウンドの深い入り江を見つけたときに「一度入り込んだら再び出られるか疑わしい」と考え、疑わしい湾という「ダウトフル・ハーバー」と書き記したことからこの名前がついています。   
深海とそびえ立つ崖の息を呑むような景色を眺めることができました。 
周囲にはフィヨルド独特の地形が迫り、静寂に包まれ、水面が鏡になり山々の景色を映し出します。 

<イルカの群れ>
ダウトフル・サウンドとミルフォード・サウンドの間でイルカの群れを発見しました。鳥が海面に集まっていたので、もしかしたらと思ってカメラを向けていたら、突然イルカの群れが現れ、驚きました。この付近にはイルカやオットセイ、ペンギンを時々見ることができるそうです。

(2025.2.6撮影)
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