ウランバートル

 ウランバートルは、モンゴルの首都です。 トーラ川沿岸の標高約1,300mの場所にあります。2021年では人口は約164万人で、モンゴルの人口のおよそ半数近くが集まる最大の都市です。名実ともにモンゴルの政治・経済の中心地です。モンゴルは広大な国土でありながら人口がウランバートルに集中しているため、市内は渋滞が激しく、ビルも密集していました。

<ガンダン寺>

 ガンダン寺は、首都ウランバートルにあるモンゴル仏教の寺院です。チベットの名前に翻訳すると、「この上ない悦びの偉大なる聖地」を意味します。現在では150を超える仏像が保存されています。20世紀の社会主義時代の下では、ガンダン寺は仏教徒に対して密かに許された唯一の寺院であって、今現在ではモンゴル仏教の総本山としての機能を果たしています。 
ガンダン寺の一番奥に、観音堂があり、中に入ると高さ25mもある大きな観音菩薩が立っています。この観音様は目を治すといわれています。観音様の周りにはマニ車と小さな仏像が取り囲んでおります。マニ車は円筒形をした金色のカンの真ん中に棒がとおしてあり、手で回すと簡単にくるくるなめらかに廻ります。円筒のなかにはありがたいお経文が収められており、チベット仏教ではそれを右回り(時計回り)に2回まわします。すると、経を唱えたのと同じ功徳があるといわれています。 
高さ26.5mを誇る聖観音は、1994年に国の保護の指定を受けました。初代の大仏像は1911年に建立されましたが、残念ながら1938年に共産主義政権のもとで破壊(廃仏毀釈)されました。しかしその後、1996年再建の機運が高まり、多くのモンゴル人篤志による寄付金が寄せられ、再び建立されました。首都西方のエルデネット鉱山産出の銅を使用し、金箔仕立ての極めて美しい二代目仏像として蘇りました。
ガンダン寺はモンゴル最大規模の重要仏教寺院です。5000人にも及ぶ僧侶を擁し、仏教教義を学び実践する教育施設ともなっています。 
   

<スフバートル広場>
スフバートル広場は、ウランバートルの中心にあり、正面に政府宮殿、そしてモンゴル国立オペラ劇場、中央郵便局や銀行、労働組合などに周囲を囲まれた、まさにモンゴル国の政治・行政の中枢と言える場所です。 
堂々とした政府宮殿はモンゴルの国会議事堂ですが、その建造物の外観だけでも見ごたえがあります。まず、正面の中央に黒い巨大なチンギスハーン像が鎮座しています。左右には、オゴタイ、フビライの二人のハーン(王)像もあります。この広場では軍事パレードや、モンゴル国の式典なども随時行われています。この日は、同窓会のメンバーらしいモンゴルの人々が民族衣装を着て多数集まっていました。 
 
チンギスハーンの像  スフバートルの像 
広い広場の中心には、スフバートルの像があります。スフバートルは1921年、中国からの独立を宣言した人民革命の英雄です。
 


<チンギス・ハン博物館>
 チンギズ・ハン博物館は、モンゴルの首都ウランバートルにある博物館で、フン帝国から20世紀の初頭までの2000年の歴史を語っています。2022年に開館しました。
モンゴル最初の国家匈奴、鮮卑から順に展示され、3階から8階まで、1万2000個の展示物があります。チンギスハーンの特別室などもあり、モンゴルの歴史をしっかり学ぶことができます。


<ザイサン丘>

ザイサンの丘はウランバートル市の南にあります。ザイサン丘は、第2次世界大戦でソ連とモンゴルが日本とドイツに対して勝利した戦勝記念碑です。
 
第二次世界大戦で戦死したロシア兵慰霊廟ともなっていて、両国の関係を示すパネル画には、厚い友好関係が表現されています。
ザイサン丘からウランバートルの町並みを360°一望できます。マンションや家が建て込んでいる様子がよくわかりました。 
 
展望台の中央の灯火台「トルガ」があり、周囲にはそれを囲むようにしてモザイク画の施されたコンクリート製の輪が設置されています。  
ウランバートルは建築ラッシュでどんどん新しいマンションやビルが建てられていました。 
 
ザイサン丘からの眺めは周囲360°にわたり首都全体を見渡せ、その雄大さに惹かれた数多くの観光客が訪れます。  

(2023.6.28撮影)
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