ホスタイ国立公園

  ホスタイ国立公園は、モンゴルの首都ウランバートルから南西方向に約100kmのところにあります。ホスタイ国立公園には、さまざまな野生動物が生息しています。中でも注目すべきは野生馬の「タヒ(モウコノウマ)」です。一度は絶滅しかけたタヒを、ホスタイ国立公園で保護・繁殖に成功したということで有名です。
ホスタイ国立公園の入口です。非営利で自己資金による非政府組織であるフスタイ国立公園トラスト(HNPT)が、モンゴル政府からの財政支援なしに公園の管理を担当しています。 
 
 
情報センターと資料館  資料館のタヒの模型と写真 
ゲルの形をした情報センターで日本語の解説ビデオを見ました。資料館でホスタイ国立公園の活動や動植物の生息分布図を見ました。
ホスタイ国立公園の面積は約5万ヘクタール。日本で言うと屋久島くらいの広さです。この広い国立公園内を、車で移動しながら野生動物を探します。 
この車に乗って、タヒを探しに出かけました。舗装されていない道路をドライブして動植物の観察をします。ロシア製の中古自動車のようでした。  
舗装されていない悪路なので運転は大変です。動物を探しながらのドライブです。途中、動物がいたときには運転手が教えてくれました。 
広大な草原に牛や馬、羊が放牧され、のびのびと草を食べていました。雄大な景色を見ながらのドライブでした。 
 
野生馬のタヒがいるという情報が入りました。タヒが見えるという場所に車が集結しました。でも、肉眼で見るには遠すぎる場所にいるということで公園スタッフが望遠鏡を立てて、望遠鏡越しにタヒの姿を見せてくれました。カメラで倍率60倍にして撮影すると、少しぼけていますが、撮影できました!タヒはサラブレッドとは体つきが異なり、全体的にずんぐりむっくりとした姿をしています。体は淡い褐色で、手足と尻尾、たてがみは濃い褐色をしています。またたてがみが常に立っているのも特徴です。
 
かなり遠くなので望遠鏡で必死に探しました。野生動物なので出会えるかどうかは運次第ですが、遠くでも見えただけ運がよかったということです。シカも見えました。 
   
岩の上と岩の陰にタヒがいました。 
かつてはユーラシア大陸の各地に生息していたタヒ(モウコノウマ)ですが、食肉として狩られるなどして、1960年代にモンゴルの野生下から姿を消してしまいました。しかし絶滅寸前に数十頭のタヒが欧米の動物園に送られていたことが判明し、モンゴルにタヒを逆輸入しました。それらをこのホスタイ国立公園で保護、繁殖させ、現在では約300頭にまで増えました。 
(2023.6.29撮影)
HOME