ラバトRabat

  ラバトは、イムディーナの城壁の外側に広がる町です。城壁の内側の街イムディーナと城壁の外側に広がるラバトは、もともとは1つの街でした。しかし、870年にアラブ人がマルタ島に侵攻し、2つに分割され、イムディーナ(城壁に囲まれた町)とラバト(城壁の外の郊外の町)に分かれました。
聖パウロ教会は聖パウロの暮らしていたと言われる洞窟の上に建てられています。聖書によれば、使徒パウロと彼に従う伝道者たちは乗っていた船がマルタ沖で難破した後、この洞窟に隠れていたと言われています。
 
17世紀にロレンウォ・ガッファの設計で建てられた聖パウロ教会です。現在見られるものは修復されたものですが、ドームと聖人が見られる立派なバロック様式の建物です。 
 
地下への入口  聖パウロ教会の地下室 
エルサレムで捕えられ、ローマへ送られる途中に難破した聖パウロが身を隠していたとされる洞窟が、教会の地下にあります。聖パウロはこの地にあった洞窟で3カ月の間生活をしていたのだそうです。 
紀元前2世紀〜紀元後9世紀にローマ人によって栄えたたラバトですが、現在は当時の雰囲気を残しつつ現代的な街並みも見ることができます。  
 
出窓が美しい通りを歩いてイムディーナに行きました。
   
イムディーナとラバトの歴史は古く、青銅時代にはすでに砦が築かれ、紀元前800年には古代フェニキア人が砦の周辺に壁を建設、その後、ローマ人によって、町は拡張されました。現在、イムディーナは中世の面影を残す古都として、ラバトは聖パウロと地下墓地の町として知られています。  
 
 ローマ時代にさかのぼる歴史を持つ古い町ラバトには考古学的、歴史的な見どころがたくさんあります。
 

(2023.9.23撮影)
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