ゴゾ島2 Gozo
 ~ヴィクトリア~

  ヴィクトリアは、マルタ共和国ゴゾ島の中心に位置するゴゾ島最大の街です。マルタ語ではラバトと呼ばれていますが、1887年に当時のイギリス国王であるヴィクトリア女王(在位:1837~1901)にちなんで、ヴィクトリアと改称されました。ヴィクトリアはゴゾ島のほぼ中心の丘の上にあるため、ゴゾ全体を見渡せる絶好の位置にあり、大城塞(チタデル)が堂々と建っています。
<大城塞シタデル>
大城塞シタデルは、ゴゾ島の中心、ヴィクトリアにそびえたつ要塞です。今では美しいゴゾの景観を楽しむビューポイントの1つとなっていますが、1551年ゴゾ島がオスマントルコに襲われ、多くの島民が連れ去られたという悲しい歴史があります。この悲惨な出来事のあと、防衛のためにより屈強な城塞が造られました。そして、聖ヨハネ騎士団により要塞化され、ゴゾ市民は安全のために夜は城砦の中で過ごすよう義務付けられていました。
大城塞シタデルは、大きな城であり要塞です。ゴゾ島のシンボルといえるもので、上まで登るのにかなりの体力を要しますが、城塞の上に立つと眺望のすばらしさに疲れがふきとびます。 
いかにも頑丈な城壁によって囲まれています。16世紀にオスマントルコによって島民のほとんどが連れ去られた「ゴゾの悲劇」があったことを思えば、その後、聖ヨハネ騎士団がここまで大規模な城塞を築いた理由がわかります。海賊に襲われた際の避難場所、攻防の場所としての役割を果たしていました。
 
ゴゾ島は東西14キロ、南北7キロほどの小さな島なので、島の中心にある城塞から眺めると、島のかなりの部分を見渡せます。大砲の跡がありました。


<ゴゾ大聖堂>
ゴゾ大聖堂は、大城塞シタデル内に立つ大聖堂で、別名ヴィクトリア大聖堂とも呼ばれています。1697年から14年の歳月をかけて1711年に完成した荘厳なバロック様式の建物で、内部には華美な装飾が施されています。 
 
ゴゾ大聖堂は、外観はシンプルな造りですが、内部は赤とゴールドのきらびやかな装飾が施されています。建築当時は天井にドームを造る予定でしたが、資金不足で造ることができなくなり、苦肉の策として中からみると天井がドーム型に見えるよう、だまし絵が施されています。
大城塞シタデルの上は歩くことができます。城壁から見た大聖堂です。  

<ヴィクトリアの街並み>

<聖ジョージ教会>
聖ジョージ教会 は、1672年~1678年に建てられたバロック様式の教会です。  
教会前の小さな広場にはカフェやレストランがあり、観光客で賑わっていました。

(2023.9.24撮影)
HOME