仙丈ヶ岳登山1日目

  仙丈ヶ岳は、南アルプスのほぼ最北に位置し、山梨県と長野県の県境にある標高3,033 mの山です。小仙丈カール、藪沢カール、大仙丈カールと三つのカール(圏谷)を擁した山容は、北岳や甲斐駒ケ岳とは対照的に穏やかでゆったりとしたたたずまいであり、南アルプスの女王とも称されています。仙丈ヶ岳は、氷河に削られたお椀の底のようなカール地形や、氷河に運ばれた岩屑がたまったモレーン等を見ることができます。そして、藪沢カールは、立山の山崎カール、穂高岳の涸沢カールとともに、日本三大カールに数えられています。
  今回は藪沢ルートで登り、小仙丈ルートで下山しました。

<仙流荘~大平山荘前>

仙流荘からは、南アルプス林道バスで、登山口である大平山荘前まで行きました。南アルプス林道バスは、出発地の仙流荘は標高860m、終点の北沢峠は標高2032mなので、標高差は1170mほどです。バスは三峰川の支流黒川に沿って走り、戸台大橋からは戸台川沿いにつけられた南アルプス林道(専用林道)をゆっくり走ります。南アルプス地域では、地層が南北方向に分布しているので、東西方向に横断するこの林道バスでは、さまざまな地質を観察することができます。
 バスは戸台構造線、仏像構造線を通過していきます。短距離で3つの地質帯を行き来できる日本でも特殊な場所です。 
   
南アルプス林道バスは、混雑時は臨時便を出してくれます。   
   
幕岩は秩父帯の石灰岩が露出した大岩壁です。  木の皮をクマが削った箇所がありました。 
   
中央構造線と平行に走る仏像構造線です。西側の秩父帯の石灰岩と、東側の四万十帯の砂岩が接しています。  
   
バスから断層を見ました。  大平山荘到着   
<藪沢ルート登山口~馬の背ヒュッテ>
   
登山開始。まず樹林帯を歩いていきます。  キリンソウ 
   
  だんだん急登になってきました。 
   
沢に出ました。   沢を渡ります。  
   
ゴゼンタチバナ  ヒメシャジン  ミヤマバイケイソウ 
   
キンコウカ  カラマツソウ  シナノオトギリ
   
沢に沿って登ります。雪渓が残っていました。   ツマトリソウ
   
ヨツバシオガマ  カラマツソウ タカネグンナイフウロ 
   
マルバダケブキが群生していました。  
   
  センジュガンピ  トモエシオガマ 
   
所々に滝がありました。 
   
    クルマユリ
   
キバナノコメノツメ  岩がゴロゴロしているところを登りました。 
   
   
ハクサンフウロ  ウサギギク(キングルマ)   ミヤマキンポウゲ
   
イワギキョウ     
   
馬の背ヒュッテの近くには、マルバダケブキが群生していました。   
<馬の背ヒュッテ>
   
あと少しで山小屋  宿泊した馬の背ヒュッテ到着 
   
1枚の布団に2人寝る状態でした。    明日登る仙丈ヶ岳が見えます。
(2016.7.23撮影)