龍潭寺

  龍潭寺は、奈良時代(733年)に、日本で最初の大僧正(最高位)となった行基によって開創されました。徳川幕府を支えた筆頭である井伊氏の菩提寺とされ、井伊氏ゆかりの寺となりました。元祖共保より井伊家40代に到る祖霊が祀られています。
    
 
山門(総門)   
山門に架かっている山号額は「萬松山」と書かれており、朝鮮通信使の雪峯が彦根藩井伊氏のもとで書いたものが龍潭寺に納められました。門は本瓦葺きの四脚門で、江戸時代前期(1656年)に再建されました。 
仁王門   
   
庫裡 
 
   
 
旧鐘楼堂(東門)  現在の鐘楼堂 
旧鐘楼堂は龍潭寺では一番古く約400年前の建物です。 
    
萬松稲荷 
 
本堂  補陀落の庭 
龍潭寺本堂は江戸時代前期1676年に井伊家27代(彦根4代目)直興の寄進により再建されました。 
    
丈六仏 
 
本堂内部  左甚五郎作一刀彫りの龍 
丈六仏は、1729年に建立されました。。顔や体の金箔が剥がれ痛々しい姿です。これは廃仏毀釈の際に付けられた傷です。
    
 
開山堂  井伊家の籠 
開山堂は龍潭寺歴代住職のお位牌(御霊)を祀っています。八世徹叟和尚が建立した2階建ての楼閣造です。 
      
井伊家御霊屋
井伊家御霊屋は井伊家歴代当主のお位牌(御霊)を祀るお堂です。堂内には元祖共保、22代直盛、23代直親、24代直政の木像を安置しています。直虎と母・祐椿尼の位牌や幕末の大老井伊直弼の位牌も祀られています。
 
 
井伊家墓所 
井伊家墓所は、お庭を見下ろす境内で一番高いところにあります。正面右が初代共保、左が直虎の父・直盛、左列奥より直盛夫人、直虎、直親、直親夫人、直政の墓です。 

<龍潭寺庭園>

龍潭寺庭園は、小堀遠州作で、江戸時代初期に本堂北庭として築かれた池泉鑑賞式庭園です。
    
 
書院からの眺めは、井伊家の殿様が御霊屋の先祖に対して挨拶をした遥拝の庭です。 
中央に守護石、左右に仁王石、正面に礼拝石(坐禅石)が配され、更に池の型が心字池となっていて寺院庭園として代表的な庭です。 
    
 
数多くの石組みと築山全体で鶴亀が表現されています。  
    
 


(2022.2.21撮影)
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