諏訪大社上社

  諏訪大社は、古事記の中にも登場する日本最古の神社のひとつです。その起源は1500~2000年ほど前ともいわれています。全国に1万社以上あるといわれる諏訪神社の総本社です。上社と下社があり、上社が本宮(諏訪市)・前宮(茅野市)、下社が秋宮・春宮(共に下諏訪町)に分かれる二社四宮で鎮座しています。

<諏訪大社上社本宮>

上社本宮は片拝殿が弊拝殿の左右に並ぶ独特の「諏訪造り」です。建造物も四社中で最も多くを残しています。現在の建物は江戸時代に再建されたもので、徳川家康の寄進による四脚門など、国の重要文化財に指定されている貴重な建造物が残されています。
一之御柱と石段、塀重門 
社殿の四隅を囲むようにそびえ立つ御柱は7年に一度建替えられます。 御柱祭は、7年目毎の寅と申の年に、諏訪人22万人をあげて盛大に行われる諏訪大社氏子のお祭りです。その勇壮さと規模から天下の大祭として全国的にも有名です。直径約1m、長さ約17m、重さ約12tにもなるもみの巨木を、諏訪大社氏子が総出で山から切り出し、里へ曳き、最後には上社・下社の各社殿を囲むよう、四隅に建てられます。巨木を山から里へと曳く「山出し」は4月に、里から各社殿へと曳き建てる「里曳き」は5月に開催されます。
弊拝殿 
諏訪大社上社本宮の幣拝殿は、石壇の上に一間四方の拝殿があり、奥に扉だけの幣殿をつけた平屋造りです。幣拝殿と片拝殿のみで本殿を持たない、諏訪造りという独持の様式です。 
    
参拝所 
 
 中央が四脚門、左右が宝殿 宝物殿 
境内のほぼ真中に東宝殿、西宝殿と言う二棟の茅葺の建物があります。本宮で最も大切な御社殿で、寅年と申年毎に交互に建替がなされ遷座祭が行われます。四脚門は本宮最古の建物で、1608年に徳川家康によって寄進されました。かつては、神職だけが、最上段の硯石と呼ばれる磐座(神が降臨し宿る場所)へ登るために使った門でした。
     
勅願殿  三之御柱 
幣拝殿」が「諏訪大社」の恒例祭典や重要神事を斎いおこなう場所であるのに対し、勅願殿は個人私事の祈祷をおこなう場所です。
布橋は、約67メートルの回廊で長細い切妻の建物で、門から幣拝殿までの間をつなぎます。宝殿遷座祭の際、千度大内の東西両宝殿の前に布単を敷いて御神輿を遷座させていた記録が残っています。
 
布橋  二之御柱 
    
入口御門  神馬舎
 
五間廊  
 
勅使殿   
 
明神湯 幕末の力士雷雷為右衛門の像 
手水舎は、明神湯と呼ばれる温泉です。温泉の出る出る手水で、諏訪の温泉の源泉とされています。無色透明のアルカリ性で、温度は約60度。飲める温泉として認可されています。
    
 
神楽殿   

神楽殿の大太鼓は江戸時代に作られたもので直径が約1.8mもあります。年に一度、大晦日から元日の朝の間だけその音を聴くことができます。

    
諏訪大社上社本宮正門  大欅 

(2022.8.28撮影)

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