白馬五竜高山植物園

  冬はスキー場「エイブル白馬五竜」を運営する白馬五竜は、グリーンシーズンになると標高1,515mの高山植物園に変わります。早期開園期間を経て6月21日(土)より通常営業を開始し、7月上旬にはヒマラヤの青いケシ、7月中旬にはコマクサが見頃となり、その後も季節によって次々と開花する植物を楽しむことができます。
  8人乗りゴンドラ「テレキャビン」に乗って、約8分間の空中散歩を楽しみながら山頂へ行き、そして展望リフトで高山植物園頂上まで行きました。さらに展望リフト終点からアルプス平自然遊歩道を歩き、標高1,676mの地蔵ケルンまで登りました。

<山麓ベースエリア>

エスカルプラザ2Fから遠見ゲレンデ側に出ると、そこに広がる庭園がエスカルガーデンです。とおみゲレンデの下部につくった花壇やプランターに植栽された様々な花々を散策しながら楽しむことができます。 
エスカルガーデン  右がゴンドラ乗り場「とおみ駅」 標高805m 
白馬五竜高山植物園は、エイブル白馬五竜スキー場上部のアルプス平ゲレンデの斜面を利用して作られています。冬の間は雪に埋もれている植物園なのです。ゴンドラ乗り場の目の前に植物園が広がっているので、高山植物を見ながらゴンドラに乗りに行くことができます。
 
豪雪地のスキー場ならではの工夫で開花調整をしています。白馬五竜高山植物園では雪を使って高山植物の管理を行っています。例えば、雪解け直後に咲くシラネアオイの開花時期は5月頃で、何もしなければ植物園のオープン前にピークが終わってしまいます。そこでシラネアオイの株の上に雪を被せておき、開花時期を後ろ倒しになるよう調整しています。これによりオープンしたタイミングで一番ベストな状態を見ることができます。同じ花でも、雪を被せるところと被せないところを設けることで花期を長くすることも可能になります。 
 
エスカルプラザ 8人乗りゴンドラ「テレキャビン」 

<ゴンドラ山頂エリア>
8人乗りゴンドラ「テレキャビン」に乗って、約8分間の空中散歩を楽しみながら山頂へ行きます。 ゴンドラ駅舎に併設されているレストランアルプス360には屋外ダイニング用の大きなテラスがあり、山々や渓谷の村の360度の景色を眺めることができます。
アルプス大展望台 標高1,530m 
展望台のパネルを見ると山の名前がよくわかります。 
アルプス大展望台は、「アルプス平駅」の屋上にある展望台です。植物園全体を見渡せ、五竜岳、白馬三山など3,000m級の北アルプスの絶景が一望できます。 天気がよければ新潟の雨飾山、火打山の他、東方面の戸隠連峰、浅間山、南方面は八ヶ岳も見える360度の絶景です。
8人乗りゴンドラを乗るとアルプス平広場に到着します。ここが高山植物園の入り口です。白馬五竜植物園は標高1515mの白馬五竜アルプス平に広がる日本有数の高山植物園です。6月から10月の間、300種以上200万株の多種多様な高山植物と出会えます。  
左から五竜岳、白岳、大黒岳、唐松岳が見えます。北アルプスの雄大な景色を楽しむことができます。 
ゴンドラを降りて、高山植物園を歩くと展望リフト乗り場に着きます。 

<アルプス展望ペアリフト>
ゴンドラ山頂駅から下り坂を2分ほど歩くと2人乗り展望リフト乗り場に到着します。リフトで高山植物園の頂上まで空中散歩を楽しみながら行くことができます。
アルプス展望ペアリフト(アルプス第1ペアリフト)は、全長616m、標高差は133mで、終点は1621mです。リフトからは白馬三山など白馬連峰を眺望する絶景を得ることも可能です。 
高山植物を横目に見ながらリフトで上がります。リフト横の白馬五竜高山植物園を下る遊歩道を歩く人もいます。

<アルプス平自然遊歩道>
リフト終点(標高1,621m)から地蔵の頭(標高1,673m)にある地蔵ケルン一帯を周遊する遊歩道がアルプス平自然遊歩道です。自然遊歩道を約30分かけて一周すると、北アルプスを望む美しい景色が広がる道に出ます。この道は、五竜岳へのトレイルの一部でもあります。
リフト降り場には広い展望台があり、北アルプスの雄大な景色を眺めることができます。目の前に五竜岳や唐松岳を見ることができます。
 
 地蔵の頭からは眼前に五龍岳、唐松岳・白馬三山、東に雨飾山や戸隠連峰、遠く浅間山を眺望できます。 
 
 
地蔵ケルン  風切地蔵尊 
リフトから5分ほど登ると、高山植物園の頂上である標高1,676mの地蔵ケルンがあります。地蔵の頭にある風切地蔵尊は、幕末の1867年、山麓の飯森にある長谷寺(ちょうこくじ)の住職と里人が安置したものです。地蔵の周りに積み上げられた石(ケルン)はやがてそのまま地蔵堂となり、地蔵の頭(かしら)ケルンと呼ばれています。
 
 
木製の遊歩道コースは、地蔵沼を通過しながら、美しい白馬の景色が広がり、おすすめのウォーキングコースとなっています。蛇紋岩という特殊な地質のため、珍しい高山植物がみられる学術的にも貴重なエリアです。 
 
 
地蔵の沼  モリアオガエルのオタマジャクシ 
モリアオガエルは池に張りだした樹上などに泡状の卵を産みます。泡巣内のオタマジャクシは孵化すると雨と一緒に滴り落ちて水中に入ります。地蔵の沼にオタマジャクシがたくさんいました。
(2025.7.30撮影)

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