藤ノ木古墳

  藤ノ木古墳は直径50メートルを超える大型の円墳で、その築造年代は6世紀後半と考えられています。 埋葬施設は家形石棺を安置する横穴式石室です。1985年から始められた発掘調査では、中から未盗掘の石室が見つかり、その内部からおびただしい副葬品が出土したため一躍有名になりました。
石棺の中には、2名の人物が合葬されていました。2名とも、成人の男性と推定されています。貴金属を用いたきらびやかな副葬品が多く、強大な権力を持った人物であったと推測されています。 研究者のあいだでは石棺のなかに眠っている2人の被葬者として、蘇我馬子に暗殺された穴穂部皇子や宅部皇子、崇峻天皇といった人物が推定されています。
 
   入口の窓から見た石室内
石室へつながる道があった部分は舗装され、ガラス窓越しに石室の内部を覗くことが出来ます。
   
   発見当時の写真
石棺は、玄室の奥の方に安置されていました。石材は白色凝灰岩で造られており、石棺の内や外は、赤色顔料(水銀朱)で塗られていまし。副葬品は金銅製の馬具や装身具類、刀剣類などでした。
<斑鳩文化財センター>
斑鳩文化財センターは、藤ノ木古墳の学習を中心に斑鳩町の文化財の調査・研究および情報発信の拠点となる施設です。
 
正面玄関 
 
展示室  石棺のレプリカ 
 
出土したときの石棺内部の再現  石室を再現
     
藤ノ木古墳の出土品のレプリカが展示されていました。  

(2022.1.18撮影)
HOME