仁和寺2022
 
京都夏の特別公開として、仁和寺の金堂、御影堂が公開されていたため、訪れてみました。

  仁和寺は、888年、光孝天皇の勅願によって建設されました。光孝天皇の後を引き継いだ宇多天皇によって完成され、年号を取って仁和寺と名付けられました。宇多天皇は出家した後、仁和寺の境内に御室と呼ばれる僧坊を建てて住んだため、別名「御室御所(おむろごしょ)」とも呼ばれます。 

【仁王門】

仁和寺の正面に建つ仁王門は、高さは18.7mの巨大な門です。南禅寺や知恩院にある禅宗様の三門とは異なり、平安時代の伝統を引く和様で統一されています。
京福電鉄の御室仁和寺駅から歩いてすぐの正面に仁王門がそびえ立っています。堂々たるものです。 
 
 

【勅使門】

檜皮葺屋根の四脚唐門で前後を唐破風、左右の屋根を入母屋造としています。鳳凰の尾羽根や牡丹唐草、宝相華唐草文様や幾何学紋様など、細部にまで見られる彫刻装飾は、斬新かつ見応えがあります。 
    
 

【鐘楼】

通常吊られた鐘は外から見ることが出来ますが、仁和寺の鐘楼は鐘が板に覆われ隠れているのが特徴です。 
 
 
鐘楼  東門 

【五重塔】

仁和寺五重塔は、1644年、徳川三代将軍家光の寄進によって建てられました。総高36.18mにも及ぶ巨大な塔です。東寺の五重塔と同様に、上層から下層にかけて、各層の幅にあまり差が見られない姿が特徴です。古くから御室の街を見下ろすその見た目から「御室の塔」と呼ばれ親しまれています。塔内部には大日如来、その周りに無量寿如来など四方仏が安置されています。 
    
 
五重塔  御室桜 
御室桜は遅咲きで、背丈の低い桜です。バラ科の約200本のサトザクラで、木の高さが約3mと低く、根元から枝が張って咲くのが御室桜の特徴です。


【中門】

中門は、二王門と金堂の中間に位置し、五重塔や観音堂といった伽藍中心部に向かう入口ともいえる門です。切妻造・本瓦葺・柱間三間の八脚門で、向かって左側に西方天、右側に東方天を安置しています。 
 
 

【金堂】

金堂は、仁和寺の本堂です。現在の金堂は、1613年造営の御所内裏紫宸殿を移築したものです。当時の宮殿建築を伝える現存最古の紫宸殿として、国宝に指定されています。堂内には、本尊である阿弥陀三尊像や四天王像などが安置されています。
京都夏の特別公開で、金堂の内部を拝観することができました。極彩色の美しい「浄土図」が描かれた荘厳な堂内には、本尊阿弥陀三尊像や四天王像、帝釈天像などを見ることができました。
    
 
  パンフレットの写真です。 

【御影堂】

御影堂は、1613年に建立された京都御所清涼殿の一部を賜り、再建されたもので、蔀戸の金具なども清涼殿のものを利用しています。弘法大師像、宇多法皇像、仁和寺第2世性信親王像を安置しています。 
    
 
京都夏の特別公開で、通常は見ることのできない内陣部分に入ることができました。真言宗の祖・弘法大師空海や、仁和寺開山・宇多法皇などの尊像が安置されていて、間近に見ることができました。
   
 

【観音堂】

観音堂は、日本建築を代表する屋根形式入母屋造です。本尊は千手観音、脇侍は降三世明王と不動明王で、その周りに眷属二十八部衆を安置しています。
   
 

(2022.7.30撮影)
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