法金剛院

  平安時代の初めの貴族である清原夏野の山荘だった地に、1130年、鳥羽天皇の中宮である待賢門院璋子が寺院を建立したのが法金剛院の始まりです。 
   
 
法金剛院は、春は待賢門院桜、夏は蓮が有名で「関西花の寺二十五ヵ所」の第13番霊場にも選ばれています。  
桜見ごろは例年4月上旬頃です。境内や庭園などに待賢門院桜など約50本の桜の木が植えられ、桜と池泉回遊式浄土庭園・鐘楼などの光景が美しいと言われています。池の水鏡には待賢門院桜が映し出されます。 
 
金剛院は、京都でも珍しい律宗の寺院です。律宗は、鑑真が中国から伝えたことに始まる南都六宗のひとつで、奈良の唐招提寺が総本山です。 
   
 
待賢門院桜   
この寺を建立した鳥羽上皇の中宮、待賢門院にちなんだ「待賢門院桜」は、ヒガンザクラ系ベニシダレザクラの変種で、花の色が紫に見えるので、別名「紫の桜」とも呼ばれています。 
   
 
法金剛院の見どころは回廊式庭園です。7月上旬から8月初旬に掛けて約90品種もの蓮が咲きます。 
   
   青女の滝
庭園は青女の滝を中心とした回遊式浄土庭園で、青女の滝は、日本最古の滝石組として特別名勝に指定されています。 
 
地蔵堂 
 
仏殿、地蔵堂には、国宝の本尊阿弥陀如来坐像、十一面観世音菩薩(重文)など多数の仏像が安置されています。
   
本尊 阿弥陀如来    
最盛期には待賢門院の御所・法金剛院九体阿弥陀堂・丈六阿弥陀堂などが立ち並んでいましたが、その後度々災害に遭い、焼失しました。そして、1617年に現在の本堂が再建されました。平安時代後期に造仏された丈六の本尊・阿弥陀如来坐像は本堂に安置されています。 
   
  十一面観世音菩薩

(2022.4.2撮影)
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