瀞峡

  瀞峡は、吉野熊野国立公園の中にある和歌山、奈良、三重の三県にまたがる峡谷で国の特別名勝にも指定されていています。 
瀞峡は北山川の上流から奥瀞・下瀞に分かれます。特に下瀞は巨岩・奇石が並び荘厳で美しく、親しみをこめて「瀞八丁」と呼ばれています。 
隆起準平原である大台ヶ原周辺から流れを発した川が滝を形成し、巨大な滝が少しずつ岩をえぐり滝つぼを後退させていきました。この浸食活動の繰り返しによって全長31kmにもおよぶ瀞峡が形作られました。 
   
 
ここは、奈良県・三重県・和歌山県の三県の境になる場所です。巨岩、奇岩、断崖が続く圧倒的な渓谷は三県にまたがっています。
   
荒々しく切り立つ断崖と巨岩、静かな深い瀞の水は神秘的なコバルトブルーに澄みわたり心が落ち着きます。
  
瀞ホテルです。   
瀞ホテルは、瀞峡の中心地の石垣の上に建つ木造の多層建築です。1917年(大正6年)に開業した歴史あるホテルでしたが、2004年に廃業しました。しかし、2013年に4代目が喫茶として再開しました。建物は奈良県指定文化財に指定されています。
   
瀞ホテルは瀞峡を眺める絶景スポットです。 

<丸山千枚田>
丸山千枚田は三重県熊野市の和歌山県県境に近い場所にある棚田で、日本の棚田百選に選ばれています。一つ一つの田んぼの大きさが小さく、その田んぼの枚数はなんと約1,340枚にもなります。日本最大級の棚田であり、その景観は日本一と称されています。
約400年前には2240枚の田畑があったという記録が残されていますが、平成初期には後継者不足等により530枚にまで減少していました。平成6年に「丸山千枚田条例」の制定、そして地元住民らの協力により復田作業が行われ、現在は1340枚の規模が維持保存されています。  

<花の窟神社>
花の窟神社は、神々の母である伊弉冊尊(イザナミノミコト)が火神・軻遇突智尊(カグツチノミコト)を産み、灼かれて亡くなった後に葬られた御陵です。平成16年7月に花の窟を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されました。 
 
 
花の窟神社は、日本書紀にも記されている日本最古の神社と言われていて、全国から多くの参拝者が来ます。
 
花の窟神社には社殿がありません。高さ約45mの巨岩が御神体です。玉石が敷かれた遙拝所があるだけです。
花の窟神社には、潮風や雨などの浸食作用によってできた無数の穴がありますが、昔は七里御浜で拾った白い石を投げ入れて願掛けする風習がありました。だたこの願掛けは今は「神様に失礼」との理由で禁止されています。
 
軻遇突智尊を祀っています。 
 
国道から高さ45mの御神体が見えます。  ご神体の岩の上から綱をかけます。
花の窟では年2回、御綱掛け神事が行われます。神々に舞を奉納し、日本一長いといわれている約170mの大綱を岩窟上45m程の高さの御神体から境内南隅の松の御神木にわたします。

<七里御浜>
七里御浜は、熊野市から紀宝町に至る約22Km続く日本で一番長い砂礫海岸です。これまでに「日本の渚百選」や「21世紀に残したい自然百選」など全国の景勝地と並んで選ばれています。 

<獅子岩>
獅子岩は、地盤の隆起と海蝕現象によってうまれた高さ約25m、周囲約210mの奇岩です。獅子が海に向かって吠えているように見えます。 
 
 
(2021.11.2撮影)
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