書写山圓教寺

 圓教寺は、姫路市にある標高371mの書写山山上にあります。「西の比叡山」と呼ばれる天台宗の寺で、966年に性空上人(書写上人)によって開かれました。 
境内は、大きく3つに分かれています。仁王門から十妙院までを「東谷」、摩尼殿までを「中谷」、大講堂や食堂、常行堂から開山堂のある奥の院までを「西谷」と呼び、それぞれで風情が少しずつ異なります。  
摩尼殿 
マニとは梵語の如意のことです。摩尼殿は、970年創建されました。天人が桜樹を礼拝するのを見て、上人が観音像を刻み堂を建てたのが始まりです。
 
 
摩尼殿は、舞台造りの建物となっています。山の上によくこのような大きな建物を建てたと感心しました。
摩尼殿は3つに分かれている境内の「中谷」にある、圓教寺の信仰上の中心となっている堂です。六臂如意輪観世音菩薩が本尊となっています。  
三つの堂 
「三つの堂」は室町時代中期に建てられ、名前の由来は本堂、食堂(じきどう)、常行堂(じょうぎょうどう)がカタカナの「コ」の形に立ち並んでいることであるといわれています。 
    
常行堂 
 
大講堂   食堂(じきどう) 
大講堂が圓教寺の本堂であり、法要、学問や修行の場として使用されています。食堂は後白河法皇の勅願で建てられた僧の生活の場、常行堂は阿弥陀如来を本尊とする常行三昧の道場です。食堂の1階で写経体験、2階で圓教寺の宝物を見ることができます。  
    
写経道場  
 
食堂の中から見た風景  寺宝の展示 
食堂の中を見学しました。食堂は本来は、修行僧の寝食のための建物です。1174年創建で、二階建築も珍しく、長さ約40mにおいても他に類を見ないものです。日本の近世以前の仏堂建築で、このように長大かつ総2階とするものは他に例がありません。現在は1階が写経道場、2階が寺宝の展示館となっています。 
 
    
 
本多家廟所   
本多家廟所は、姫路城城主本多家の墓所で、廟屋五棟と本多忠刻らの墓碑が並んでいます。1331年の落雷で焼失するまで、この地には五重塔が建っていました。 
    
 
  摩尼殿から見たはづき茶屋 
 本堂までは樹齢数100年の古木や苔むした岩など、神秘的な雰囲気が漂う参道を堪能することができました。
    
十妙院 
 
法華堂  鐘楼 
 
慈悲の鐘 
 
仁王門  仁王像 
東坂の参道を進むと、仁王門があります。ここからが書写山圓教寺の聖域とされます。正門となる仁王門は、両側に仁王像が立っており、間を通って境内に入っていきます。 
書写山ロープウェイは、標高371メートルの書写山に設置され、全長781m、高低差211mを進み、約4分の空宙山歩を楽しめます。明石海峡大橋、淡路島、小豆島と眼前の景色が広がります。
 
 
書写山ロープウェイ  姫路城が見えました。 

(2022.4.27撮影)
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