越前海岸

  国定公園に指定されている越前海岸は、北は東尋坊、南は敦賀の杉津にかけての海岸線で、真ん中の越前岬を西端に、緩い「く」の字形で日本海へ突き出ており、北端部に九頭竜川が流れ込みます。リアス式海岸である若狭湾と違い、隆起海岸による男らしい雄々しい奇岩断崖が特徴です。越前岬を中心に、風と波の浸食作用が作り上げた自然の大トンネル「呼鳥門」などの奇岩断崖が続く自然美の素晴らしい所です。

<越前岬>

福井県嶺北地方の最西端で、越前海岸随一の景勝地であり、高さ130mもの断崖がそそり立ち、荒々しい波が打ち寄せダイナミックな景観が楽しめます。奇礁が点在し景色がよく、越前海岸の中では、東尋坊と同じく「日本の夕陽百選」にも選ばれています。
 越前岬の突端の海抜132mの頂上部には、白亜の越前岬灯台が立ち、岬のシンボルとなっています。
    
 
岬からの眺望はすばらしく、展望台からは、東尋坊や敦賀半島を一望できます。この一帯は越前水仙の群生地で、12~1月のシーズンには、日本海を背景にして可憐な越前水仙の花々が咲き誇り、越前海岸ならではの美しい景色が広がります。  
    
 


<恵比須岩>

越前町梅浦の旅情公園のすぐ南側にある岩です。双子岩のようによく似た岩が海面から突き出しており、独特の景観を作り出しています。 
越前恵比須宮は、1708年に梅浦港の守護神として創建されました。 
    
 
  恵比須宮 
    
 


<玉川洞窟観音>

玉川洞窟観音は、越前岬の洞窟にある観音像です。昔、漁師の網にかかった十一面観音をこの地に祀ったのが「玉川観音」の始まりといわれています。以前は天然の洞窟の中にありましたが、1989年の崩落事故の後、安全のため1994年に現在の場所に移りました。 
    
 

<呼鳥門>

呼鳥門は長い年月をかけてくりぬかれた自然の大トンネルです。大きな岩が海になだれ込むようにせり出し、越前海岸を代表する景勝地になっています。風と波の侵食で岩に穴がぽっかり開いた洞穴で、以前は下を国道が通っていました。
    
 
    
 

<愛染明王洞・水仙廼社>

水仙廼社は、呼鳥門のすぐそばにあり、愛の神「愛染明王」が祀られています。恋岬の愛染さま、縁結びの愛染さまとして崇められています。 
    

<銭ヶ浜園地>
奇岩が折り重なるような海岸です。幾重にも波が押し寄せ、潮吹岩もあります。
    
 
    
 
  八ツ俣白岩 

<鳥糞岩>
鳥糞岩は、呼鳥門のすぐ南にある高さ約100mの大断崖です。海からほぼ垂直に立つ断崖の先端が海鳥の棲息地になっており、糞で白く染まるためこの名がつきました。
 
 

<梨子ヶ平千枚田>

棚田が開かれたのは戦国時代から江戸時代という歴史ある千枚田です。越前岬の北側にある集落、梨子ヶ平一帯は越前水仙の群生地で、稲作から水仙栽培に転換されており、全国的にも珍しい水仙による棚田となっています。約3.5haに300枚の棚田が築かれています。

(2021.5.11撮影)
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