ふじの回廊

 「ふじの回廊」は、豊田市藤岡地区の花である「ふじ」をテーマにした散策路です。約370mにわたって設置された藤棚には、九尺藤、紫三尺、八重黒竜、シロバナ藤の4種のふじの花が植栽されていて、4月下旬から5月上旬にかけて色とりどりの花が咲き誇り、歩く人の目を楽しませてくれます。
 
「ふじの回廊」(豊田市御作町)で、「藤岡ふじまつり」が開催されていて大勢の人で賑わっていました。
九尺藤です。九尺藤は別名を紫長藤ともいい、その名の通り花房が最大2mほどまで伸びるナガフジの系統です。
 
の種類には大きく分けてノダフジとヤマフジの2種類があり、一般的に目にする多くはノダフジという種類です。それぞれの違いはつるの巻き方で、ノダフジは右巻きでヤマフジは左巻きという特徴があります。さらに花の色や花房の形状などでいろいろな種類が日本には存在しています。  
 
回廊は、地区内の御作小学校の生徒や関係者が中心となって手入れや管理がされています。   
御作小学校周辺の散策路に、地元で採れた蜂蜜などの特産品販売する店や商工会関係者によるバザーが出店されていました。
 
紫三尺は花房が50~100cmで花弁にやや厚みがあり、やや大輪になります。 
ふじの花が満開を迎えるゴールデンウィーク時期には、例年、周囲の施設とも連携して「ふじまつり」が開催され、人々の目を楽しませてくれます。  
  
 
 
八重黒龍はノダフジ系で、名前どおり黒龍の八重咲き品種です。濃い紫の八重の花を咲かせます。別名を「ぼたんふじ」といい、ころころしたブドウのような花が塊で咲きます。花房の長さは約20~30cmくらいです。 
シロバナ藤の回廊が続いていました。シロバナ藤はヤマフジとノダフジの中間で、紫の藤より開花が遅くなります。 
 
 
クマバチが藤の花の蜜を吸っていました。藤の花は固いフタに閉ざされているのでクマバチのように力がなければ蜜を吸うことが出来ません。クマバチにとって藤の花は他のライバルに取られない蜜であり、藤にとってはクマバチだけが自分の花粉を運んでもらえるので、受粉できる確率が高くなります。藤とクマバチは共生の関係にあります。
 
<城ヶ根山>
城ヶ根山は、その昔山頂に城 (御作城)が建てられていたことから城ヶ根山と呼ばれています。. 現在、展望台が作られていて、藤岡全体を一望することができます。城ヶ根山山頂に登る道は天徳寺裏からと、急勾配のふじの回廊東側からとの二つの道があります。  
    
 
「ふじの回廊」のシロバナ藤を過ぎたところに城ヶ根山展望台の登り口がありました。城ヶ根山展望台まで0.6Kmの標識がある急な鉄製の階段を登って、擬木の階段を進みました。 
    
 
城ヶ根山展望台(標高220m)  恵那山が見えました。 
小さな峠を1つ越して東屋の前を通過し、山頂にたどりつきました。
展望台に登ってみると360度見渡すことができ、藤岡の町並み全体と田園風景が望めました。 
 
 
豊田市街が見えました。  延命地蔵尊 
 
 
 天徳寺側へ下山しました。ミツバツツジがきれいに咲いていました。 
 
 
天徳寺からの登山道には、住民(檀家)の方が平和と安全の願いを込めた三十三観音像が奉られています。天徳寺の第一番から山頂近くの第三十三番まで施主名(檀家)のある石の観音様が奉られていました。 

<天徳寺>
 
 
天徳寺山門   

 
下山してから振り返ると、城ヶ根山展望台が見えました。御作城は、鎌倉時代に築かれた砦ともいわれていますが、詳しいことはわかっていません。 

(2022.5.3撮影)
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