ペトラ遺跡

  ペトラ遺跡は、紀元前6世紀頃アラビア半島から移住してきた古代ナバタイ人の首都の遺跡です。 紀元前1世紀から紀元後1世紀にかけて建設されたものが多く、エル・ハズネやエド・ディルを始め、無数の砂岩の岩山をくり貫いて造られた建築物が当時の姿をそのまま残しています。 遺跡の入り口からは1.2km程の道を進み、800mにわたるシークと呼ばれる岩の裂け目にできた道を通じて、ペトラ遺跡へと到着します。 ペトラの遺跡へはこのシークを通らなければ町に入ることができず、周りを岩山に囲まれているため、1,700年もの間発見されることがありませんでした。ぺトラとはギリシャ語で「岩」を意味し、その名の通りこの遺跡群は柔らかい岩を削って作られています。世界文化遺産、新世界七不思議として登録されています。
 
 


<ぺとら遺跡入口~シーク入口>

    
 
ペトラ遺跡の入り口には、ジャカランダの花がきれいに咲いていました。  
   
   
入り口からシークまで、徒歩または馬で行きます。  
    
 
エル・ハズネまで、馬車で行くこともできます。馬車専用ラインがあります。  
    
 
途中、岩壁に、墓など葬儀に関する遺跡がたくさんあります。
    
 
ジン・ブロックス…左からナバタイの女神ウッザー、主神ドゥシャラー、娘アッラート   
    
 
上部が オベリスクの墓、下部がバーブ・アッシーク・トリクリウム(葬儀の饗宴が行われた)
    
 
墓上部の階段は死者の魂が階段を登って天国に行くためのものです。   

<シーク>
シークとは狭い岩の裂け目、峡谷のことをいいます。この天然の峡谷は長さ約1.5km、両側の切り立った崖の高さは60~100mにも達します。 
   
シークの入り口で、ナバタイ人と記念撮影ができます。  
    
 
岩の裂け目の狭い道が続きます。
    
 
崖の下方には「岩の水路」の跡が続いています。2000年前に水利システムが整っていました。 
   
神をまつる祭壇(壁がん)  石板(主神ドゥシャラー&女神ウッザー)
    
 
横から見ると魚、前から見ると象に見える岩です。  
   
ローマ時代に敷かれた石畳が一部残っていました。  ダム 
   
  ナバタイ人の像です。足元しか残っていません。  
   
ついにシークの隙間からエル・ハズネ(宝物殿)が見えてきました。  

<エル・ハズネ(宝物殿)>
ペトラ遺跡で最も美しく有名な宝物殿はエル・ハズネと呼ばれ、 映画「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」のロケ地となりました。エル・ハズネは、崖をけずり彫りぬいたもので、高さ約40m、幅約25mあり、紀元前30年~9年の間に建設されたと考えられています。住民の間では、エジプトのファラオの宝物が隠されていると信じられていたそうですが、実際は内部に何も残っていないため、神殿として使われたのか、王の墓だったのか分かっていません。葬祭殿という説、寺院という説もあります。

 
 
下部の6本の円柱や三角の破風は、ヘレニズム建築の影響です。   
   
 
   
 
  双子の兄弟の騎手の像 
    
 
鉄格子の下に階段と地下の小部屋(墓)があります。
   
 
 内部の部屋は空で、祭壇でした。 
(2016.5.14撮影)