ニコシアnicosia

 ニコシアは、キプロス共和国の首都です。起源は新石器時代にまで遡るという歴史ある町で、旧市街はヴェネツィア時代に築かれた城壁に囲まれ、趣のある街並みが広がっています。
 しかしその中央にキプロスを南北に分断するグリーンラインが設けられ、複雑な状況を抱えた国家でもある事を示しています。
ファマグスタ門 
旧市街を取り囲む城壁は、ヴェネツィアに支配されていた16世紀に築かれたもので、今もその姿をしっかり留めています。ニコシア旧市街を囲む全長約5キロの城壁には11個の砦があります。そして、城壁から城内に入る門が3カ所あります。 一番大きな門がファマグスタ門で、堂々たる姿で佇んでいます。幅45mもあります。
 
大主教の館
 
水道橋  ファマグスタ門内部 
 
城壁   自由の記念像
自由の記念像は、イギリスからのキプロス独立10周年を記念して、1970年に建てられた記念碑です。 像の一番上には自由の女神が立っています。その下には二人の兵士が牢獄の扉を開けています。その下では牢獄から出てきた10人ほどの人々が太陽をまぶしく見上げています。
 
聖ヨハネ教会   
聖ヨハネ教会。1662年に建立され、大主教座が置かれている格式ある教会です。 
 
グリーンラインの検問所  グリーンラインの鉄条網 
 キプロスは北と南で分断された国となっています。 1974年のキプロス紛争の結果、「ギリシア系の住民が住むエリア(キプロス共和国)」と「トルコ系の住民が住むエリア(北キプロス)」に分断され、その境界線(緩衝地帯)が「グリーンライン」と呼ばれています。 このグリーンラインの通過の往来は観光客だけでなく、地元の人々も買い物や仕事で往復していますが、検問所があります。
 
リドラス通り付近は旧市街の中でも一番賑わう所です。リドラス通りはその先へも延びていますが、「PASSPORT CONTROL」の表示がある小さな小屋があり、そこから先は国連グリーンラインを経て北キプロスになります。

(2023.9.20撮影)
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