トロギール

  トロギールは、美しいアドリア海と歴史ある建物が魅力的なクロアチアの小さな港町です。トロギールの旧市街地は、クロアチア本土とチオヴォ島の間に浮かぶ、橋で結ばれた小さな島にあります。気軽に中世の町へタイムスリップした気分を味わえる古都トロギールは、世界遺産に登録された美しい中世の街並みを今に伝えています。 
中世に敵の侵入を防ぐために造られた水路で本土から隔てられた島にある旧市街地は、周囲を堅固な城壁でぐるっと囲まれています。城壁のある古都トロギールの中心部は、まさに中世の町そのもの。こぢんまりと限られた範囲内に教会や時計塔、市庁舎など中世の建物が建ち並んでいます。古代ギリシャや古代ローマなどの影響を受けて生み出された独特な文化と、ロマネスク様式やルネッサンス様式などさまざまな建築様式の歴史的建造物が多い観光地として人気があります。 
石橋 上空から見たトロギール旧市街
トロギールは、世界遺産に登録された小さな島と、その島をはさむ本土、チオヴォ島からなるアドリア海東海岸の町です。小島の上に建つ古都トロギールは、1997年に「古都トロギール」として世界遺産に登録されました。島は、短い石橋で本土と繋がれています。 本土から橋を渡って、世界遺産の旧市街地へ行くことができます。
旧市街への入口・北門 
 トロギールの歴史のはじまりは、紀元前3世紀までさかのぼります。古代ギリシャの植民地として古代ローマ時代まで、トロギールは港として発展していきました。中世には、敵の侵入を防ぐため設けられた水路によって本土と隔てられ、周囲に堅固な城壁が造られました。旧市街には13~15世紀の建物が多く遺され、古代ギリシャ、古代ローマ、ヴェネツィア共和国など、この町に影響を与えた大国の豊かな文化の名残りも感じられます。


【聖ロヴロ大聖堂】

トロギール一番の見所は旧市街の中心、イヴァン・パブロ広場にそびえる聖ロヴロ大聖堂です。13世紀~15世紀にかけて建てられたもので、高さ47mの鐘楼をはじめ内部に 至るまで、さまざまな時代の建築様式が組み合わさっているのが特徴的です。 
 
ラドヴァンの門  鐘楼 
世界遺産の風格が漂う大聖堂の入り口は「ラドヴァンの門」と呼ばれ、聖書の場面を忠実に再現した細かい彫刻が施されています。この美しいロマネスク様式の門は、クロアチアを代表する建築家・ラドヴァン作です。門の上部にはイエスの生誕と生涯、両側には獅子に乗るアダムとイヴが彫られています。 
 

【イヴァン・パヴァオ・ドゥルギ広場

イヴァン・パヴァオ・ドゥルギ広場は、トロギール旧市街のメイン広場です。聖ロヴロ大聖堂・時計塔・市庁舎と歴史的な建造物が立ち並んでいます。
時計塔とイヴァン・パヴァオ・ドゥルギ広場  
 
 
 トロギール市役所  
 ヨーロッパ中世の町並みや文化が保たれているのも、トロギールが本土と切り離され要塞化し、モンゴルやオスマン帝国の侵攻を免れたからにほかなりません。石畳の狭い路地を歩くとそれがよくわかります。
 
小学校   

【カメルレンゴ要塞】
島の北西部には、異彩を放つカメルレンゴ要塞があります。15世紀に以前からここに立っていたベルーガ塔を拡大する形で形成された要塞です。カメルレンゴは当時の役人から名前をとったとされます。外敵からの襲撃を備えるために、ヴェネツィア人が改修して出来た砦です。トロギール市民からの反乱を押さえる目的もあったので、砦の上からの眺めでは旧市街と海を一望できるようになっています。
カメルレンゴ要塞 

【プロムナード】

プロムナードにはヤシの木が茂る広い遊歩道があり、水辺の素晴らしい景色を眺めることができます。カフェやレストランが並び、多くの市民や観光客で賑わっています。 
 
対岸の景色 

(2025.6.5撮影)
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