グランド・キャニオン

グランド・キャニオンは,コロラド川の悠久の流れが,アリゾナの雄大な大地を削り取って造り出した大渓谷です。露出した岩肌には,地球の歴史の3分の1にあたる,ほぼ20億年分の地層が見られ,その壮大なスケールと美しさに,感動しました。

<夕陽に照らされたグランドキャニオン>

ヤヴァパイ・ポイントから見た日没時のグランドキャニオン。グランドキャニオンが最も美しい姿を見せるのは、何といっても夕陽に包まれた時だと思います。地層が赤く輝き,影がくっきりできてとても感動的です。 
太陽の傾きとともに岩肌が色を変え、観光客の目を楽しませてくれます。
    
 
夕日がとても美しく,真っ赤に輝いていました。

<昼のグランドキャニオン>
グランドキャニオンは,コロラド川の流れが数億年という長い歳月をかけて渓谷を浸食してできたものです。渓谷はノースリム(北壁)とサウスリム(南壁)に分かれ、渓谷の最大幅は30キロメートル、深さ1600メートルに達するところもあります。花崗岩や砂岩、石灰岩などさまざまな地層があらわになった断崖や残丘が複雑に重なり合う姿は、まさに大自然の芸術です。
    
 
昼は,日没時ほど赤く輝くことはありませんが,地層がはっきりと分かります。オレンジ,褐色,茶,黒褐色などに彩られた12の地層は,先カンブリア紀から古生代ペルム紀まで,5つの地質年代に渡り,はるか昔からの地球の歴史を克明にうかがい知ることができます。

<上空から見たグランドキャニオン>
    
 
 この大地はかつては海の底でした。それが,地殻変動で隆起し,高原となり,また,沈降し,海の底となり,厚い堆積層ができ,再び地殻変動により陸地となりました。このような隆起,浸食,沈降,堆積のくり返しにより,色や性質の異なる各年代の地層が積み重なりました。そして,コロラド川が1000万年前から浸食をし始め,谷はどんどん深くなりましたが,上空から見ると,渓谷の上部は平らであり,かつて海の底であったということがよくわかります。
    
 上空から見たラスベガス近くのミード湖。ラスベガスからグランドキャニオンまでは,ほとんど緑が無く,砂漠であることを痛感させられます。
 
 グランドキャニオンへは,ラスベガスからこの軽飛行機で行きました。よく揺れるため,とてもこわい思いをしましたが,上空から見る風景は日本とは全く違い,これも驚きの風景です。 宿泊したヤバパイロッジ。広い敷地に数多くのロッジが点在しており,カフェで食事をしてから戻るのに道に迷って困り果てました。 

(2006,8,9撮影)