ベネチア

   6世紀頃に始まったゲルマン民族やフン族の侵入に伴って,湿地帯だったところに住民が避難して生活を始めたのがベネチアの始まりとされています。足場が悪い湿地帯であることが幸いして侵入者の追撃を避けることができたため,避難した人々がそこで生活を続けるようになりました。,9世紀はじめに,エジプトのアレキサンドリアに安置されていた福音書著者聖マルコの遺骸を略奪してベネチアに運び,守護聖人として安置するようになり,それが現在のサン・マルコ寺院です。
  ベネチアは,ラグーナ(潟)の中に100を超える島々が点在し,その間を150の運河が巡り,400もの橋が街を結んでいます。車は乗り入れることができず,交通手段は船と徒歩だけという「水の都」です。東方との交易がもたらした,13〜16世紀の共和国時代の建物が建築美を競っています。

<出港時に船から見たベネチアの街>

 
 
 
 
   
    
 
   
ドゥカーレ宮殿と牢獄を結ぶため息橋が見えます。   
   
    
 
   

<ベネチアに帰港したときの風景>
    
 
   
 
大小の島々にはそれぞれ教会があります。  
<サン・マルコ広場>
サン・マルコ広場は,ヴェネツィアの中心であり,玄関口です。サン・マルコ寺院,ドゥカーレ宮殿,コッレール博物館,新政庁,時計塔に囲まれたこの広場は世界で最も美しい広場ともいわれ,世界から観光客が集まります。 
    
 
サン・マルコ広場と鐘楼  頂上には天使の金色の像
    
 
サン・マルコ広場は大勢の人で賑わいます。 
   
  時計塔   自動人形が鐘を打ち鳴らします。
   
 旧政庁 ベネチアのシンボル翼を持つライオン像    24時間計の天文時計
   
     
サン・マルコ大聖堂…ベネチアの守護聖人である聖マルコの遺骸をおさめるために,9世紀初めに創建 
   
    
 
運河をゴンドラが行き交っています。  
     
  バルトロメーオ・コッレオーニ騎馬像   

<ドゥカーレ宮殿>
ドゥカーレ宮殿は,ヴェネチア共和国の総督(ドージェ)の官邸,政庁,裁判所など政治の中枢を担った建物です。内部はティツィアーノ,ヴェロネーゼ,ティントレットなどヴェネチアを代表する画家たちの作品がずらりと並んでいます。
    
 
海から見たドゥカーレ宮殿   海の神ネプチューンと戦いの神マルスの像 
    
 
内部はティツィアーノ,ヴェロネーゼ,ティントレットなどヴェネチアを代表する画家たちの作品がずらりと並んでいます。  
   
市民が告発できる投書箱  
   
当時の武具がずらりと展示されています。  宮殿入口階段天井のフレスコ画 
<ため息橋と牢獄>

ため息橋は,16世紀に架けられたヴェネツィアの橋の1つですが,この橋は白の大理石で造られいて,石でできた格子のついた窓があり,ドゥカーレ宮殿の尋問室と牢獄を結んでいます。「ため息橋」という名前はドゥカーレ宮殿と牢獄とを結ぶこの橋が,囚人たちが投獄される前,最後に見るベネチアの美しい景色を見てため息を もらした,というところから,19世紀に名付けられました。

    
 
牢獄に向かう廊下  ため息橋から見るベネチアの風景 
   
牢獄の中   
   
 
    
 
ため息橋    

(2014.7.6撮影)